フランス、パリ出身のラッパーHugo TSR。
多くのクラシック曲をサンプリングしており、他にも弦楽器やピアノ・コーラス等が主体の、抒情的でメランコリックな曲を数多く制作しています。というか、ほとんどそんな曲です。
トラックの構成やラップのスタイル自体はシンプルでスタンダードですが、かなり一貫性があり、個人的にはかなりツボなアーティストです。
生音主体のトラックが多いです。クラシック以外にも様々な音源をサンプリングし駆使しているのでしょう。もしくはピアノとチェロの音色が多いため自分で弾いているのでしょうか。
2004年~現在にかけて、3人組のTSR Crew名義で3枚、ソロで6枚のアルバムをリリースしています。クラシック曲のサンプリングも数多く手掛けています。以下にクラシカルな楽曲を紹介していきます。
バッハ:小フーガト短調/「Rap Grand Gabarit」
モーツァルト:《レクイエム》より「Lacrimosa」/「Incisif」
2004年『Faut Qu’on Taille』
1927年のドイツの映画《メトロポリス》の曲をサンプリング。
2009年『La Salle D’attente』。このアルバムが一番クラシック要素が強く好きな作品です。色々サンプリングしているようなので、解る方いたら教えて欲しいです。
その他の彼らのクラシック引用曲は以下の記事で紹介しています。合わせてどうぞ。
フランスのHIPHOPシーンは、陰鬱なアングラ感と、引用等から窺い知れるインテリジェンスを備え持っているというイメージが強いです。”芸術大国&都会でありながら、移民労働者が多く差別問題が根強く残っている”というシチュエーションがそうさせるのでしょうか。以下にフレンチ・ラップのアーティストによるクラシック・サンプリング曲を紹介しています。とにかく選曲が良い。