クラシックカバーアルバム全曲レビュー

アン・ヴォーグ「Masterpiece Theatre」

アメリカのソウル/R&BグループであるEn Vogue(アン・ヴォーグ)

2000年リリースのアルバム「Masterpiece Theatre(マスターピース・シアター)」は、クラシックを始めとして様々な曲をサンプリングしたアルバムとなっています。

ここではクラシックを引用した4曲を紹介します。

リンク先で全曲視聴できます。

曲目

“赤色”はクラシックを引用した曲。は特に良かった曲。

1.Riddle

2.No, No, No (Can’t Come Back)

3.Falling in Love

4.Suite (Intro) (featuring Russell Gatewood)

5.◎Love U Crazay (featuring Kamil Marzette)⇒チャイコフスキー:《くるみ割り人形》より「金平糖の踊り」

6.Sad But True⇒ベートーヴェン:ピアノソナタ「月光」

7.◎Love Won’t Take Me Out⇒ラフマニノフ:前奏曲嬰ハ短調「鐘」

8.Whatever Will Be, Will Be

9.Suite (Outro)”(featuring Russell Gatewood)

10.Beat of Love

11.Latin Soul

12.Work It Out

13.◎Those Dogs (featuring Bobby McFerrin & Eklypse)⇒ビゼー:《カルメン》より「ハバネラ」

14.Number One Man

 

 

5.◎Love U Crazay (featuring Kamil Marzette)⇒チャイコフスキー:《くるみ割り人形》より「金平糖の踊り」


原曲の「金平糖の踊り」は、現代のファンタジー/シアトリカルゴシック的音楽を先取りしていた曲。そんな「金平糖の踊り」にティンパニーとビートを合わせて現代的シアトリカルR&Bとして蘇らせている曲。

クラシックのサンプリングとは思えないくらい馴染んでいる良カバー。アルバム中で最もおススメできるナンバー。

 

6.Sad But True⇒ベートーヴェン:ピアノソナタ「月光」

「月光」第1楽章をバックにサンプリングした、ダークでスロウなR&Bバラード。随所に入るスラップベースがアクセント。これも原曲のイメージを崩さず活かした良いカバー。

メンバーによるコーラスワークはTLCやデスティニーズチャイルドに影響を与えたというだけあって、安定している。ちなみにメンバーの一人は元横浜ベイスターズのブラッグスと結婚しているらしい。

 

7.◎Love Won’t Take Me Out⇒ラフマニノフ:前奏曲嬰ハ短調「鐘」


日本では浅田真央のプログラム曲として有名な前奏曲「鐘」。原曲の展開部を大胆にリズミカルにアレンジしてうまくフックに利用している。この曲もベースがとてもかっこいい。アルバム全体を通して、TLCやデスチャよりもファンキー。

 

13.◎Those Dogs (featuring Bobby McFerrin & Eklypse)⇒ビゼー:《カルメン》より「ハバネラ」


スキャットやヒューマンビートボックス的な唱法で有名なジャズシンガー、ボビーマクファーリンと共演。

ボビーマクファーリン自身もクラシックアルバムをリリースしているなどクラシックへの造詣が深く、ヴォーカルの多重録音&ボイスパーカッションで凄いことになっている、ゴスペルラップ風のハバネラカバー。

 

総評

4曲のクラシックカバーはいずれも原曲の雰囲気をうまく活かしたR&B曲が並ぶ、とても良い出来のアルバムです。

セールス的には振るわなかったアルバムだそうですが、硬派なガールズコーラスR&Bをベースに様々な親しみのある曲をサンプリングした曲はどれも聴きごたえがあります。十分お勧めできます。

ちなみに他の曲は、ケセラセラや昔のソウル/ファンク系アーティストの曲などを引用しています。

 

ABOUT ME
syro
1984年生まれ。生まれも育ちも長崎市です。 2人の子育てが大変なので、夜中にちまちま記事を書き通勤中と昼休みに曲を聴く日々。 趣味はインドア全般。音楽以外では辛麺と洗濯とトライエースと三島由紀夫と遠藤周作が特に好きです。 好きな作曲家はメンデルスゾーンと葉山拓亮。

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