台湾の5人組女性グループPopu Lady。楽曲「花邊女孩(Gossip Girls)」は、チャイコフスキーのバレエ組曲《くるみ割り人形》の一曲「四羽の白鳥の踊り」をサンプリングした曲です。
派手なダブステップのサウンドに負けない、ティンパニの音色が印象的です。
2015年リリースの4thミニアルバム『Gossip Girls』収録。台湾のアイドル音楽シーンも韓国同様、ミニアルバムでのリリースが多いのでしょうか。
フックの部分で見せる、メンバーが一列に並んで交差するように手をつなぐダンスは、原曲の《四羽の白鳥の踊り》で有名な振り付けを元にしています。
この「花邊女孩(Gossip Girls)」ですが、ドイツの音楽デュオSYMPHOBIA(シンフォビア)の楽曲「I do I do」のカバーです。sweetboxの元音楽プロデューサーGEOによるユニット。ガールズポップに消化していた「花邊女孩(Gossip Girls)」よりも、キーが低くなっている事もありカッコ良い仕上がり。
SYMPHOBIAの作品はこちらでレビューしています。出来が良い割りに、頼みの日本でも全くハネなかった不遇の作品。台湾で日の目を見れたようで良かった。
Popu Ladyは台湾女性アイドルの中でも、S.H.Eに続いて知名度が高いグループです。
「花邊女孩(Gossip Girls)」は彼女達の作品の中でも異色の楽曲で、基本的には明るくチャーミングな曲調が多いです。いくつか紹介します。
「KISS ME」:80年代テクノポップをイメージしたようなキャッチ―な曲。懐古的でありながら、2010年代の音にアップデートされているEDMサウンドがオシャレ。
2012年1st『Keep Keep Loving』収録。
「MORE」:こちらも中毒性があります。ディスコ・ファンクの要素を取り入れた曲。メンバーのカラーリングはももいろクローバーZの影響でしょうか。
2014年の3rd『More』収録。
ちなみに、Popu Ladyと同じ事務所のガールズグループS.H.Eも、GEOによる楽曲のカバーを複数発表しています。その中でもsweetboxの元ヴォーカルJADEのソロアルバム収録曲「crush」のカバーである「宇宙小姐 Miss Universe」は、グリーグの「山の魔王の宮殿にて」の主題を使用しています。こちらの記事で紹介。
sweetboxは欧州よりも日本や韓国で人気が高かったため、台湾での知名度もあるのでしょう。またS.H.Eは浜崎あゆみのカバー(Dearest⇒月桂女神)もしているようなので、sweetboxも所属し幅広くアジア展開をしていたavexとの交流があるのかもしれません。