チャイコフスキー

ピアノ協奏曲第一番/Valentine「Concerto for the Unconditional Love」

ボーカル/キーボーディストのRobby Valentineを中心としたオランダのロックバンドValentine(バレンタイン)

クイーンのトリビュートアルバムもリリースしており、彼らの影響が強く伺える作風となっています。

そんな彼の楽曲「Concerto for the Unconditional Love」は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番 第一楽章をモチーフにした楽曲です。

原曲はこちら。


1997年リリースのアルバム『Valentine 4 United』収録。

 

チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番に感銘を受けて作曲されたとの事ですが、イントロのオーケストラは原曲とはメロディを変えており、引用というよりはパチモンという感じ。ちょっと珍しい引用です。

チャイコフスキー風のパートから、やがて無闇に大仰なオーケストラヒットが飛び出し、挙句の果てにはドシーンと銅鑼まで鳴り響く。思わず笑ってしまいます。

 

そんな面白オーケストラのイントロから始まる本編もかなりの曲者。QUEENとELOをごちゃ混ぜにして更にスケールを大きくしたような闇鍋ハードロック。でも歌メロは超ポップ。なんかTHE ALFEEみたい。日本で人気というのも頷けます。

 

特筆すべきはキーボードの芸達者っぷり。クラシックピアノからロックキーボード、時にはプログレ風。更にはボコーダーと絡めてエレクトリックなシンセも登場します。とてもバラエティに富んだアレンジです。

曲の途中にベートーヴェンの月光風ピアノソロも挿入されて大胆に展開します。

 

そんな節操無くぶちまけた風呂敷を無理やり畳もうとするかのように、ラストは疾走感のあるドキャッチーなメロディで大団円。8分近い楽曲ですが退屈せずに聴けます。これは結構名曲では…。

 

ちなみにこちらのEPには「歓喜の歌」のカバーが収録されているとの事です。配信リリースも無く、まだ私も聴けていません。

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syro:生まれも育ちも長崎市です。二児の子育て中。 趣味はインドア全般。音楽以外ではスマホ収集とトライエースと三島由紀夫と遠藤周作が特に好きです。 好きな作曲家はメンデルスゾーンと葉山拓亮。

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