“魔法×アイドル”をテーマに、アニメやゲーム・漫画などで展開されている《ラピスリライツ》シリーズ。
作中音楽ユニットの一つ、IV KLORE(フォークロア)の楽曲、「極闇グロッソラリア」では、グリーグの組曲《ペールギュント》の中の一曲、「山の魔王の宮殿にて」のメロディを使用しています。
2020年リリースの2ndヴォーカル曲集『SKY FULL of MAGIC』収録。1stよりもバリエーション豊かな楽曲が並び、ユニット毎のカラーが強くなっている感じがします。
IV KLORE(フォークロア)は短調でメロディアスな楽曲を主に歌唱します。明るい爽やかアニソン×EDMな楽曲が大半を占める《ラピスリライツ》の中でも、異色のユニットです。
民族音楽”Folklore”の名を冠していますが、どちらかというとフォルクローレというよりもゴシック的。
こちらの楽曲「禁忌の寓話(メルヘン)」では、間奏にベートーヴェンのピアノソナタ第14番『月光』の第3楽章のフレーズが使用されています。
楽曲「Butterfly」ではユニット名どおり、フォークロア調のスパニッシュギターやラテン打楽器が使用されています。
1stCD『START the MAGIC HOUR』収録。
クラシックを引用している「極闇グロッソラリア」「禁忌の寓話(メルヘン)」の2曲を手掛けているのは、マチゲリータとPowerlessから成る”Schwarz†Ende”。2人とも、いわゆるボカロPからアニソン作家に転身した作家で、ゴシック調の楽曲を多く作っています。
ちなみにこの楽曲arcadia † paroniriaのMVでバイオリン演奏をしているのは、当時アイドルオーケストラRY’sのメンバーだった荻原理緒。
そしてMVで使用されている教会は、歓喜の歌のパロディであるゴールデンボンバーの「欲望の歌」や、クラシカルアートポップス・ユニットlove solfegeのミサ曲「missa precis」と同じ。
クラシック使用曲を辿っていくと、様々な所でつながっている事が多々あります。