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日本のロックバンドくるりの楽曲「ソングライン」は、ラヴェルの「ボレロ」を引用した楽曲となっています。
2018年リリース。
引用部分は2:20~の部分。クラシックの引用・どこか牧歌的な管弦楽・ビートルズのような60年代ロック風のサウンドなど様々な要素を混ぜた結果、ノスタルジックでありながらも派手で解放感のある曲調に仕上がっています。何気に音数も多い。
曲の半分をアウトロが占める思いきった構成ですが、情景を想像しやすい前半部分と懐旧的な世界観のおかげで、聞き手は後半部分で思いにふけりながらじっくりと余韻に浸ることができます。
くるりは2011年よりトランペット奏者が加入しており、和製ロックにファンクやジャズ・室内楽などの風味を効かせたアレンジが特徴の一つとなっています。
また作曲を手掛ける岸田繁は、自身で管弦楽曲の作曲もしており、それらの要素が合わさった本アルバム『ソングライン』は、小規模な管弦楽と和製ロックを合わせた”室内楽ロック”ともいうべき作風となっています。
テクノやロマ音楽(東欧の民族音楽)等を取り入れた前作『THE PIER』から、生音のアンサンブルを聴かせるアレンジへと変化しています。くるりはこれまでも多彩な楽曲を発表しており多様な音楽性の片鱗がみられますが、ヴォーカルの素朴な歌唱が各楽曲に強い統一感を持たせており、個性的な楽曲群でも安心して聴くことができます。
こちらは前アルバム『THE PIER』収録の「Liberty & Gravity」。祭囃子ロックに中東音楽と得体のしれない怪しい何かを加えた楽曲。
『ソングライン』収録のファンキープログレハードなインスト「Tokyo OP」。
こちらは岸田繁によるオーケストラ作品。「交響曲第一番」。
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