“Devilish Rock’n’Roll”(悪魔のようなロックンロール)という、どこかで聞いたことのあるようなジャンルの音楽を自称する北欧のバンド、Evil Masquerade(エビル・マスカレード)。
「Surprises in the Dark」という曲で、「運命」「アイネクライネナハトムジーク」「エリーゼのために」「バディネリー」の4曲を引用しています。
ヘヴィなバンドサウンドで「運命」のフレーズを引用したイントロから始まる曲。
2:25~の間奏にて他の曲をメドレー風に演奏していきます。間奏の一番初めに登場する印象的なメロディも何かの引用でしょうか。クラシカルなフレーズを引き倒すギターが印象的な、とてもノリの良いメタル曲となっています。名曲です。
2004年リリースのアルバム「Welcome to the Show」収録。
このアルバムは、他にもクラシックが所々引用されています。
アルバムの序曲はワーグナー《ニーベルングの指環》の「ワルキューレの騎行」。
7曲目「Children of the Light」は間奏のギターソロでベートーヴェンの交響曲第9番「歓喜の歌」が使用。
9曲目の「Badinerie」はバッハの管弦楽組曲第2番の「バディネリー」のカバー。
こちらは4曲目の「Oh Harlequin」。オリジナル曲ですが、私が一番好きな曲。オリジナル曲、途中で突然テンポが変わり、プログレメタル風コーラスロックになったかと思えば、その後に突然バンドサウンドが消えてオーケストラパートが大胆に挿入されます。
オルガン風のキーボードやクラシカルな音色を奏でるギターなど、アルバム中でもクラシック要素が強めの曲です。
他の曲もメロディアスで程良い激しさのハードロック/メタル曲が並ぶ、聴きやすい良いアルバムです。バンド名にあるような悪魔的要素はほぼ無いと言えます。安心して聴きましょう。