クラシック編

ベルワルド「風変わりな交響曲」

今回紹介するのはフランツ・ベルワルド(Franz Berwald)の交響曲第3番です。

風変わりな交響曲(”Sinfonie singuliere”)の異名を持ちます。

私の持っているCDはこれ。

ベルワルドは、19世紀に活躍したスウェーデンの作曲家です。

今回紹介する交響曲第3番は、ベルワルドの死後に初めて演奏され、最近徐々に有名になってきた曲です。全3楽章から成る、30分程度の曲。すごいんですよこの曲は。

 

第1楽章もかっこ良くキャッチーですが、何と言っても第3楽章ド派手なメロディに劇的な展開。「風変わりな交響曲」とのタイトルが付いていますが、逆に今風で親しみやすいです。

この第3楽章の冒頭の高揚感。第3楽章は私の持っているCD音源はもっとテンポが早く、更に疾走感のあるドラマティックな仕上がりになっています。第3楽章は全部で8分程度あり、後半は更に劇的に盛り上がります。

 

どこが”風変わり”?

風変わりな交響曲の”風変わり”な点は、

・ハ長調の曲で第1楽章がハ長調なのに最終楽章がハ短調

・第2楽章の構成

が主に挙げられます。

前者に関しては、確かに短調で始まり長調で終わる(シリアスに始まり、ハッピーエンドで終わる)曲や、最終楽章が短調でも、もっと舞踏音楽のような雰囲気の最終楽章で締めるものが多いです。「風変わりな交響曲」は明るく始まり、シリアスでドラマティックな最終楽章で終わるというめずらしい構成の交響曲です。

しかしこの構成、とてもカッコ良いです。紆余曲折を経た後に流れる最終楽章は、まさにドラマのクライマックスのようです。ゲームのボス戦っぽいとも言えます。言われてみると、主題を再現する直前の下降旋律(上記動画の2:10~)はゲームのエンカウントBGMに聞こえてきませんか?

 

後者の第2楽章ですが、テンポが早い曲(スケルツォ)をゆったりした曲(アダージョ)で挟むという独特の構成です。普通は第2楽章と第3楽章で分ける所をサンドイッチという形で混ぜています。これにより、第1楽章の後、いったん落ち着いた曲調の後に小さい山場を作り、再びゆったりとした緩徐楽章を経て一気にクライマックスへと突入します。また退屈しがちな緩徐楽章にメリハリが付いています。

また30分の曲の中で細かい起伏をつける事で、最後までダラケずに聴くことができます。

この第2楽章があるのと無いのでは、第3楽章の迫力が段違いです。初めて通して聴いた時鳥肌が立ちました私。

静寂を打ち破るように、突如として「パパパーン♪」と高らかに鳴り響く金管楽器。とはいえロシアン・クラシックのように複雑ではなく、もっとシンプルでキャッチー。なんだかゲーム音楽やアニソンに通じるものがあるぞ…。という感じです。

 

アニソンと管楽器

元々アニソンは管楽器よりも弦楽器メインの曲が多かった(サクラ大戦の曲など有りはした)のですが、アニメ『進撃の巨人』主題歌の「紅蓮の弓矢」がヒットしてから管楽器がフィーチャーされた曲が増えていきました。

 

水樹奈々「Exterminate」

ド派手なストリングスが売りの作曲家である上松範康ですが、更に管楽器風シンセまで加わり、もの凄いテンションです。ダサいとかカッコつけすぎとか言ったらアカン。これはこれで良いのです。

サビは2段構えなんだけれど、2番だけサビ前は一番盛り上げておいてサビ自体は前半だけの8小節で潔く引く所が大好き。

 

 

MISLIAR「真夜中のサァカス」

所々に登場する管楽器が煽る煽る。インディーズでこのクオリティは凄いです。高揚感あふれる名曲。サビ直前に、管楽器群が下降メロディを奏で、「パパパーン」と高らかに鳴り響く展開は、まさに「風変わりな交響曲」にそっくりです。(動画の1:40部分)

 

 

西沢幸奏「吹雪」

アニメ『艦隊これくしょん-艦これ-』EDテーマ。作品の世界観に合わせて制作されており、どことなく軍歌っぽいです。

 

 

管楽器が目立つ歌ものオーケストラが私は大好物なのです。ティンパニもあれば言うことなしです。ロシアンオーケストラとポップスの融合とか無いのでしょうか。ロシアはクラシックやバレエなどの古典芸術に比べて映画やロックなどの大衆芸術はやや遅れている印象がありますが…。

 

ABOUT ME
syro
1984年生まれ。生まれも育ちも長崎市です。 2人の子育てが大変なので、夜中にちまちま記事を書き通勤中と昼休みに曲を聴く日々。 趣味はインドア全般。音楽以外では辛麺と洗濯とトライエースと三島由紀夫と遠藤周作が特に好きです。 好きな作曲家はメンデルスゾーンと葉山拓亮。

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