オルフ

カルミナ・ブラーナ/ENIGMA「Screen Behind the Mirror」

ドイツの音楽ユニット”エニグマ“。グレゴリオ聖歌とダンスミュージックを融合した独自のサウンドが多くのフォロワーを生み出しました。

いわゆる「癒し系」「ヒーリング・ミュージック」「ニューエイジ」の代表的アーティストの一組とも言えます。

 

そんなエニグマが2000年にリリースしたアルバム「Screen Behind the Mirror」。

 

アルバム全編に渡ってオルフの「カルミナ・ブラーナ」が何回も登場します。

サンプリングされている冒頭の合唱「O Fortuna」。

 

まず1曲目の「The Gate」で「カルミナ・ブラーナ」冒頭の「O Fortuna」の合唱が登場します。

 

その後2曲目の「Push The Limits」では特徴的なシンセ和音がゆったり流れるバックでテクノ風リズムが鳴り響きます。「癒し系」「ヒーリング」というよりは、スピリチュアル・テクノとでも言うべき雰囲気です。

 

3曲目の「Gravity Of Love」は1曲を通してカルミナ・ブラーナをフィーチャーしており、サンプリングのような使われ方をしています。メインの歌メロはオリジナルとなっており、聴き応えがあります。バックのオーケストラもサンプリングされており、ドラマティックな曲展開も相まって本アルバムのハイライトとなっています

「Gravity Of Love」MV。 まずはこれから聴いてみましょう。

 

 

4曲目「Smell of Desire」は和風の楽器や神秘的な合唱のサンプリング等が代わる代わる登場する「ザ・エニグマ」と言った感じの雰囲気です。

 

5曲目の「Modern Crusaders」はギターが前面に出た激しい曲で、「O Fortuna」の合唱が切り貼りされて随所に登場します。TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 第5部」のエンディングテーマにも使用された曲です。ロック風の男性ボーカルをフィーチャーしており、かなり洋楽ロックに寄せたスタイルです。ラストにはバッハの「トッカータとフーガ」のフレーズも流れます。

 

6曲目の「Traces」は水のドロップ音をサンプリングしたアンビエント・テクノ風のインスト。

 

7曲目の表題曲「Screen Behind the Mirror」は低音のビートが印象的な曲。男女のボーカルが登場しますがエフェクトがかけられており、メロディアスともいえず掴みどころのない曲です。これが表題曲?

 

8曲目「Endless Quest」はフルートからギターへとメイン楽器がバトンタッチするインスト。

9曲目「Camera Obsucula」はダンスビートに乗せて再び「O Fortuna」が流れる小曲。リズミカルでかっこいい。

 

10曲目「Between Mind & Heart」は穏やかなサウンドに歌とも掛け声とも取れる声が乗る癒しのENIGMAサウンド。

 

ラストの「Silence Must Be Heard」はシリアスなダンスビートに乗せて気だるい女性ボーカルが歌う曲。しっかりした歌モノ。

 

 

と、大部分がオリジナルのENIGMAサウンドでありながら、アルバムの随所に「カルミナ・ブラーナ」が使用される構成となっています。

 

賑やかな曲や暗い曲も多く「ヒーリング・ミュージック」というにはやや厳しいですが、エニグマらしさは十分に堪能できる、良いアルバムです。「カルミナ・ブラーナ」のおかげもあり1本筋の通ったアルバムです。

 

 

当サイトでは、同じく「カルミナ・ブラーナ」を引用している曲を紹介しています。

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原曲の「カルミナ・ブラーナ」にも詳しく触れているので、ぜひ御覧ください。

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syro
1984年生まれ。生まれも育ちも長崎市です。 2人の子育てが大変なので、夜中にちまちま記事を書き通勤中と昼休みに曲を聴く日々。 趣味はインドア全般。音楽以外では辛麺と洗濯とトライエースと三島由紀夫と遠藤周作が特に好きです。 好きな作曲家はメンデルスゾーンと葉山拓亮。