今回紹介するfaith の「Two Futures」。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」をサンプリングした楽曲です。2007年リリース。
「クラシック・ミーツ・ヒップホップ」ユニットfaith
2005年にデビューし3枚のアルバムをリリースしたfaith。
「クラシック・ミーツ・ヒップホップ」をコンセプトに掲げ活動していました。
3rdシングル「2girls 〜in the sepiatone〜」がロングヒットし、一定の知名度を得ましたが、2009年に惜しくも活動停止しました。
今回紹介するのはパダジェフスカのピアノ曲「乙女の祈り」をサンプリングした楽曲ですが、faithの楽曲はほとんどがオリジナルの曲です。
アルペジオ中心にクラシカルな音色を奏でるピアノと、主張しすぎない弦楽器が中心の美しい長調曲、
そしてマイナー調の弦楽器とR&Bリズムがメインの派手な短調曲。
この2タイプの曲がfaithの特色です。
長調曲と短調曲の区別がはっきりしており、それぞれの曲が代わる代わる登場する事でアルバムにメリハリがついています。
「恋の天使~乙女の祈り~」
パダジェフスカの「乙女の祈り」は印象的なメロディが有名なピアノ曲です。
原曲も美しい。 題名も相まってロマンティックで可愛らしい曲です。
faithの「恋の天使~乙女の祈り~」はいつものfaithサウンドと同様、ブラックミュージック風のリズムに上品なピアノとストリングスが合わさり、女性のラップ&ヴォーカルが重なる曲です。
独特な原曲のピアノリズムと、規則的なR&Bのドラムサウンドがいい感じに合わさっています。ドラムのおかげで原曲のリズムの「タメ」がより強調されています。
ヴォーカルもメロディ・リズム共に原曲にあまり寄せないラインをキープしており、2種類の違うメロディが同時進行する対位旋律的な楽しみ方ができます。
やはりサンプリング曲の醍醐味はこれです。原曲に別のメロディラインを合わせる事で独特の雰囲気を作り出します。
「恋の天使~乙女の祈り~」はシングル「Two Futures」のカップリング曲ですが、
「Two Futures」もクラシックのサンプリング曲となっています。
こちらの記事にて「Two Futures」も紹介しています。
またfaithは私にとってとても思い入れのあるアーティストでもあり、
こちらの個別記事でも特集しています。ぜひ合わせて御覧ください。
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[…] こちらの記事にて紹介しています。合わせてご覧ください。 […]