今回紹介するのは、アルバム収録曲全てがパッヘルベルのカノンをサンプリングしている、異色のアルバム「RAGGA KANON」です。
2007年リリース。リンク先で試聴できます。本作品に限っては、購入前の試聴が必須です。必ず先ずは全曲試聴してから購入を検討しましょう。
12組のアーティストが代わる代わる登場し、それぞれ全12曲のジャパニーズ・レゲエソングを披露していきます。
一曲目のChee Feat. HOTTA BALLによる「FRIENDS-桜前線07-(Original Version)」から、メロトロンのような懐かしい響きのシンセでカノンのメロディを再現した、ジャパレゲ×テクノポップのようなトラックに載せて女性シンガーがオリジナルの歌メロを歌います。
二曲目の導楽による「MAKE MY DAY」。…?これ同じトラックやん!!全く同じトラックに載せて別の歌手が別の歌を歌っています。
その後も12曲全て、登場する歌手や歌詞は別物なのですが、バックのトラックは全く同じ。何回ループさせるか、とかはそれぞれなので一曲の時間等はそれぞれ異なるのですが、はっきり言ってほぼ同じ曲が12曲連続で続きます。
歌詞や歌手、歌メロなどはそれぞれオリジナルなのですが、そんなに個性付けが成されているわけではありません。
汎用なジャパニーズ・レゲエという感じの歌い方に乗せて、友人への感謝とか、親への感謝とか、彼女への感謝とか、「オレの横におったらんかい」とか、そんな感じの歌を歌っていきます。
時々宗教的な主題の曲があったりもしますが、何というか宗教観や倫理観等を深く掘り下げたような内容ではなく薄気味悪いだけ、といった印象の歌詞です。
歌メロもそれぞれ違うとはいえ、言うまでもなく全部カノンコードだし、曲の半分はラップだし…。
一通り聴いて一番気に入った曲をipodにでも入れておくか、作業用BGMとして活用するのが吉な一枚です。カノンマニアの方は是非お手元に。