その他編

ガラスの割れる音を使った曲まとめ

洋楽編

Billy Joel「You may be right(ガラスのニューヨーク)」

著名なシンガーソングライター/ピアニスト。

破天荒な男性が恋をする歌。冒頭にガラスが割れる音が鳴り、それから「金曜の夜に君のパーティーをぶち壊してしまった」と歌い始めます。ガラスの音は、パーティをぶち壊した事を比喩しているか、文字通りパーティで暴れてガラスを割ってしまったのかもしれません。
1980年『グラス・ハウス』収録。

 

Michael Jackson「Jam」「In The Closet」

「JAM」は、みんなで集まり、混ざり合おう(=JAM)と融和を歌う曲。冒頭でガラスが割れます。1番のサビのラストにもほんのりガラスの音。融和に対して「簡単さ」「ドアをブチ破れ」等といった歌詞が並びます。マイケルの歌唱が超グルーヴィーでカッコいい。

ガラスの音は、バラバラになってしまった社会を表現している・もしくは既存の価値観を打ち破れといったメッセージが込められているのではないかと思われます。

 

「In the closet」では、ガラスの音は、イントロや間奏で使用。完全に割れる音というよりはヒビが入ったような音です。


他にも扉が閉まる音や食器が揺れるような音など様々な音がサンプリングされているため、パーカッションの一部として使用されているものと思われます。

あえて意味付けをするなら、秘密の愛をテーマにした曲なので、その危うい感じをガラスにヒビが入る音で表現しているのでしょうか。

2曲とも1991年の4thアルバム『DANGEROUS』収録。

 

Madonna「Till Death Do Us Part」

離婚したショーン・ペンとの関係を歌った歌。ポップな長調のサビからクールな短調のインストパートへの切り替えを、ガラス音が派手に装飾しています。壊れてしまった夫婦関係を、ガラスが割れる音で表現しています。

歌詞の中で夫婦喧嘩の最中に花瓶が飛ぶシーンもあるため、その場面を音で表現しているとも考えられます。


1989年の4thアルバム『Like a Prayer』収録。

 

LINKIN PARK「Foreword」「Don’t Stay」

ミクスチャーロックの第一人者的バンド。大ヒットアルバム『Meteora』のオープニング。裏切られた旧友に対して「失せろ」と言い放つ曲。主人公の怒りがガラスの割れる音で表現されています。



2003年リリース。

 

Scorpions「Blackout」

ドイツのロックバンド。おそらく「取返しの付かない事をしてしまったけれど、記憶が無い」といった歌詞と思われます。

ヴォーカルがシャウトするや否や、ぶつ切りにするようにガラスが割れて曲は突然終わります。ガラスの音は、主人公の混沌とした精神状態を表しているのでしょうか。それとも再び我を忘れて暴れ出してしまったというラストでしょうか。

1982年の8thアルバム『Blackout』収録。アルバムジャケットでもガラスを割っています。

 

まとめ

様々なガラスソングを見ていきました。使用されるタイミングは曲のイントロやラスト、サビの始まりの部分、AメロとBメロの間やループするトラックのラストなど様々ですが、概ね曲の区切りのタイミングで使用されています。

1.ガラスを「破壊する」音色がメリハリを生み、曲の雰囲気を変えたり曲を仕切り直したりするのに効果的。

2.ガラスを「打ち破る」事で強い感情を表現したり、既存の価値観を覆すような印象を与える効果を生む。

3.透き通っており壊れやすいガラス音によって、「繊細さ」「儚さ」を表現している。

4.ガラスが割れる事で、人間関係や何かが「壊れてしまう」事を表現している。

といった感じでしょうか。うーん。面白い!

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ABOUT ME
syro
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syro:生まれも育ちも長崎市です。二児の子育て中。 趣味はインドア全般。音楽以外ではスマホ収集とトライエースと三島由紀夫と遠藤周作が特に好きです。 好きな作曲家はメンデルスゾーンと葉山拓亮。

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